子供から大人まで尿漏れに悩まされている人は少なくありません

突然出る咳やくしゃみ、あるいは急に立ち上がった際など、お腹に力が加わったときに尿が漏れてしまうことはありませんか? このような尿漏れを「腹圧性尿失禁」といい、患者さんのほとんどは女性です。

この腹圧性尿失禁は中高年女性の30%が経験するほど頻度の高いものですが、症状の特性上「医師に話すのは恥ずかしい」、あるいは逆に「高齢になれば、女性が尿漏れするのは当たり前」などと思う人が少なくないため、実際に泌尿器科を受診する患者さんは少数なのが現状です。

原因としては、@出産で尿道を閉める役割を果たしている尿道括約筋を含む骨盤底筋群が緩んでしまう、A恒例になると女性ホルモンの分泌が少なくなり、尿道が萎縮して、尿道抵抗が少なくなる、B肥満によって膀胱が圧迫される、などが挙げられます。

また、強い尿意が突然やってくるためにトイレに間に合わないタイプの尿漏れを「切迫性尿失禁」といいます。これは膀胱が自分の意思でコントロールできずに勝手に収縮して起こるもので、高齢者に多くみられます。

原因としては、脳梗塞、脳出血、パーキンソン病などの脳疾患で、膀胱の機能を司る神経を上手くコントロールできなくなったり、尿道の閉塞、骨盤底筋群の脆弱化、加齢などが挙げられます。

そのほか、尿が少しずつ漏れてくるタイプを「溢流性尿失禁」といいます。膀胱は300〜500mlの尿が貯まると尿意を感じるようになっていますが、前立腺肥大症で高い圧力がかかっている場合などでは、膀胱が拡張してあまり尿意を感じることが無いまま多量の尿が溜まった状態、つまり慢性の尿閉になることがあります。その結果、本人の意思とは関係なく尿が少しずつ漏れ出てくるようになります。

子供に多い「おねしょ」は医学的には「夜尿症」といいます。生まれたばかりの赤ちゃんは夜間も関係なく排尿をしますが、年齢とともに膀胱の容量が大きくなると自然に朝まで尿意を覚えることなく、尿を溜めておくことができるようになります。

一般的に排尿機能は4歳語呂までには完成するといわれており、5歳以上になって夜間の睡眠中に尿漏れが起きるようであれば、夜尿症と診断されます。小学生の5〜10%が該当するとされ、ごく一部の人は成人になっても症状が現れるとされています。